高気密・高断熱の住宅をどうとらえるか(後)
『換気を監理するためには気密が必要です』これはどう言う意味でしょうか?
機械換気であれ自然換気であれ隙間はいけない、隙間があっては適切な換気量を監理出来ないと言う意味です。機械換気なら解るが、自然換気で窓を開ける家でも気密が必要なのか?と思う方がいらっしゃるでしょうが、自然換気でも気密が必要なのです。
適切な換気量を監理するためには、家の中に住んでいる人が認識できない小さな隙間がたくさんあったら、それを閉めることは出来ません。『一端気密にした上で、換気の為の穴(給気口・窓)を開ける』この考え方が必要なのです。
東京近郊であれば、冷暖房のために窓を閉めた状態で生活するのは11月から3月の5ヶ月間と8月の1ヶ月間程度でしょう。その間も常に窓を閉めたままである必要は無いです、時より気分転換に窓を全開して換気してもいいのです。特に夏の暑さは、冷房により室内の温度を下げるより、適切に日差しを遮断し、窓を開け、風を通した方が涼しさを感じますし、何より省エネです。
極力窓を開け自然換気を心がけましょう自然に流れる空気ほど快適な換気はありません。そういった生活の中で自然を感じ窓を開け閉めすることによって快適な環境を維持することが大切だと思います。
現在の建築基準法では、機械換気による24時間換気が義務付けられていますが、それは周りの住環境や冷暖房中に窓を閉め切った時の最低限の換気容量と考え、気候の良い季節には窓を開けて換気することは自由なわけです。
高気密住宅は窓を開けてはいけない住宅、ではないのです。
機械換気による電気代の件が後回しになりましたが、換気扇の電気代は24時間連続で回しても1ヶ月数十百円程度です。