基礎断熱による床下暖房のすすめ(前)


前のコラム
『吹き抜けが必要』で、高気密・高断熱の住宅では吹き抜け上下での温度差が少ないと言う話をしましたが、吹き抜けの有る無しに関わらず、冬の暖房時には、どうしても足下が冷えがちです。足下さえ暖かければ、室温は20度あれば十分に暖かく感じる訳ですから省エネにもつながります。そういった事から、床暖房が有効であることは、一般の方もご存知だと思います。

最近は、床暖房も以前と比べると随分と安くなり、一般住宅でも多く利用される様になりました。ただ一般的には、リビングとダイニングキッチンだけというのが殆どで、個室やトイレ・洗面室までは、なかなか手が廻らないことが多い様です。



Pasted Graphic
(上図は、床下暖房専用に販売されている暖房器具の概念図:サンポットホームページより)


そこで、おすすめなのが
『基礎断熱による床下暖房』です。この暖房方式は、家全体の床が暖まり、しかも設備費が安いといったメリットがあります。ただし、床暖房ほど暖かい訳ではないので、真冬には床下暖房の他に補助暖房が必要にななることもありますが、それでも通常の暖房設備に比べかなり快適です。なにより家全体の床がほのかに暖かいので、トイレや洗面室まで家全体を暖めると言った考え方の住宅にはピッタリの暖房方式なのです。

床下暖房は、まだ一般に広がっている暖房方式ではありませんが建築の専門雑誌等では何度も紹介されかなりの実績がある方法なのです。


(後編につづく)